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2006年5月14日 (日)

脳天気な郭公

Yamazakura06 土曜の一日は前回帰山したときから引き続いたような天気で、朝から雨と霧。森の緑も一週間くらいでは大して変わってはないがそれでもよく見ると、萌黄色の透明感のある色彩から柔らかな黄緑に色彩は変わり、まだ開いていなかった若葉のつぼみもあちらこちらで開いている。このあたりではまだ咲いていなかった山桜が満開の花をつけている。外は3℃、家の中も10℃と薄ら寒いので、このシーズン最後になるかもしれないとデッキ下にもうわずかになった薪をとりに外へ出ると、郭公の声がする。声のする方をじっと観察すると尾の少し長い長円型の黒っぽい鳥が木から木へと飛び移っている。部屋に戻って野鳥図鑑を見るとたぶん同じ鳥だ。託卵といって、郭公は卵を他の鳥の巣に産み落とし自分では子育てをしない、とある。子育ては雛より小さい他の種の親鳥がせっせと行う。他の鳥に育てられいずれ巣立った子供たちがどこかで自分の産みの親とすれ違うことはあるだろう。そのとき彼ら、彼女らはお互いに親子であると認識するのであろうか。するわけはない…

Ryobu06 産んだ子を乳母(めのと)に育てさせる貴族、託児所に預けて働く今の親たち… とつまらない想像を続けていると、郭公の奴らは脳天気な鳴き声を森中に響かせている。こいつらが嫌いになりそうになる。でもそれが自然の摂理なら仕方ない。ちょうど聴いていたベートーヴェン弦楽四重奏曲第16番、最後の弦楽四重奏曲の最後の楽章が、Muss es sein? と叫び続けている。答えは当然、Es muss sein.

 日曜日の今日は朝から帰宅寸前までさわやかな良い天気だった。朝食をデッキに座り込んで食べる。珍しく散歩もした。わずか小一時間の屋外だったのに紫外線焼けした。帰宅寸前になって煙突に小さな野鳥が一羽落ち込んで長い筒の中でばたつきだした。放って帰れば来週また鳥の墓を作らないとならない。ストーブの掃除をかねて灰を掻き出し、手を真っ黒にして通気口に懐中電灯の光を当てた。ようやく出口を見つけた鳥は真っ黒のまま家の中を飛び回った。大きく開いた窓から飛び出していった鳥が仲間に嫌われなければよいが…

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コメント

白い花のある早朝の風景は 瑪瑙の宝石の中みたいですね。

テラスの垣根に伸びている新芽 自然は本物の絵描きです。右側の白い不思議なものは何。いろいろ考えました。
多分 繭、いやいや クモの巣、雨が降った日の想定を考えて、、、など。

投稿: takako | 2006年5月28日 (日) 10:45

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