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2006年3月19日 (日)

深夜の八ヶ岳

 いつもどおり金曜日の深夜、山へ戻ってきた。満月から3日が過ぎた左下が欠けてゆがみだした月の蒼白い光が行く手に聳える八ヶ岳連峰を照らし出している。雪を冠むった山襞の陰影が異様でもあり、威容でもあった。関東地方に吹き荒れた春の嵐は山でも吹いたようで途中の林道にも庭にもたくさんの枯れ枝が落ち、車が踏みつける音が蒼い山に響き渡った。

 先週みんなで楽しんだ薪割りの名残りが庭に残っており、寂寞とした光景に感じる。しかしその楽しかった週末も含め、東京での他者の関わりの中で感じ続けていた一週間の、一種疎外感ともいえる「自己喪失」の感覚はキセノンライトのバルブの明かりを思わせる月光の寂寥がきれいに洗い流すのも感じていた。やはり山の夜は大騒ぎして暮らすより、白熱灯の下で静かに本を読んで暮らすほうが似合う。
「カフカのリアリズム…」などと考えているうちにコトンと本を落とし寝ついてしまった。
haruyuki
 土曜日は朝のうち晴れ、一日曇り空だったが、なぜか南アルプスと富士は見えていた。そして夜から雨になった。今朝も朝日がまぶしく射し込んだがすぐに曇り始め、下山の用意を始めるころから雪になった。それもインター近くまで行くと良い天気で、真正面に大きな富士が見えた。春のおとずれは間近い。

harufuji

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