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2006年2月23日 (木)

浪人生活のスタートを祝う

 M乃の最後の試験の結果が今日発表された。昼過ぎにインターネットの合格者発表を本人が見て、まだ家にいた姉のY乃が家族(祖父母も含め)に不合格の結果をメールしてきた。すぐに電話をした。
「多少は落ち込んでいる?」と本人に聞くと、「そりゃあね」とやや鼻声だった。だめだった、と試験から帰ってきて、すごくすっきりした顔で言っていたから、勉強してなかったからな、と私はうかるわけはないと思っていた。それでも本人は万が一、と期待を持っていたのかとちょっと驚いた。

 仕事を終え、FERMATAとマーケットで待ち合わせ、カートを押しながら、M乃の好きそうなものを大量にかごに投げ込んでいると、元気づけ?とFERMATAは聞いた。お祝いだよ、と私が言うとちょっと怪訝そうな顔をしたので、「いずれにしても新しい門出であることは確かなんだから今日は祝うんだ」と言うと、そうね、とうなずいた。

 別に現役で順調に進むことだけが人生でよいことなのではない、と私は思っている。勉強をする方法も楽しみもまだ十分にわかっていないはずだから、それを時間をかけて覚えるのはよいことだ。時間をかけてものごとを見ること、時間をかけてものごとを考えること、時間をかけて自分を見つめること、そして時間をかけて自分を表現すること。それがこれまで高校生活をエンジョイしてきた彼女にとって一番大切なことなのだ。体育祭だ、文化祭だと3年の秋まで燃焼し尽くしてきたときのあの必死さを見ているからあまり心配していない。中途半端な高校時代を過ごしてはいないはずだから、今度はその勢いで受験勉強に取り組めば必ずいい結果が待っていると思う。良い時間を過ごせるチャンスを得たことをポジティブに祝う。井戸の中からほんの少し外界を覗いてみた蛙は深くかがみ込んで足の筋肉に力を込めて外へ飛び出していくのだ。これから本当の受験生活の始まりだ。だから祝うのだ。

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コメント

人生は寄り道をしたりして人間としての幅が出来ると思います。真っすぐに走るハイウエーはそれなりに風を切って走る事ができます。スピードがあり舗装された道からは沢山の事を見逃さなければならない。人生で人に与えられる時間は限られています。限られた自分の時間をどう使うかが大事。

選ばれたから 走らなければならない人生と 自分で心に尋ねて何がしたいか自分で選ぶ事ができるものになるのは人生で価値があると思います。
親の気持ち子知らずで来た 私の言葉には問題がありますが、若い人にはいつも 『何がしたい 何になりたい』と尋ねます。本気で何かに取り組んでいれば、あるとき人にも道にも恵まれると信じます。
M乃さん。新しい出発のとき おめでとう。新しい出発 頑張れ。

投稿: takako | 2006年2月27日 (月) 05:29

takakoさん、ありがとうございます。

本人に返事を書くように言おうかと思いましたが、さすがに本人自身は「新しい出発」を祝うという余裕はないようです。いつかはわかるときがくるのですが、そのためには時間がかかるでしょう。

親の気持ちも応援してくれる人の気持ちも、自分が一つハードルを越えないとわからないのが人間の限界ですし、それはそれで仕方ないこととも思っています。今でも今なりに越えられないハードルの前でうずくまりそうになりそうな自分です。いつか笑って今の自分を顧みることができるのじゃないかと思いつつ、飛び越えがたいハードルを蹴飛ばしてやろうかとも思っているのが実情です。

投稿: EUGENE | 2006年2月27日 (月) 21:44

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