« 夏休みに入ります | トップページ | 止まった時間 »

2005年8月 9日 (火)

止まった時計

natsuyasumi05 着いてすぐに外した機械式時計は1日を表示したまま止まっていました。予想したより渋滞はひどくないようなので日付が変わらぬうちに帰宅する予定が早い夕食後にまた寝てしまい気づいたら8日になっていました。山を下りたのは午前2時。車載の温度計は17℃を表示していました。

 結局前月30日の晩、夕食を山で食べられる時間に着いてから目一杯休みを山で過ごしたことになりました。去年の秋から今年の春過ぎまで雑木林化していた森はこんもりとした森になり、荒れ放題の庭も家の前の私道も車のボディで草木をはねよけながら走る状態でした。この休日の間、外へ出たのは草刈りをしたのと、ゴミ出しがてらミミズの様子を見にいくのと、買い出しに3回下界におりただけでした。おかげで17年前に買って、何度か読み出して途中でストップしたり、途中を拾い読みなどしていた分厚い評論1冊を一気に読み終えました。あとはこれもボストンへ初めて行くときに買って読んだ18世紀の小説1冊といつも近くに置いてあり数節ずつ読みかえしていた日本の作家と海外の作家等の往復書簡集をまとめて読みかえしました。昭和から現代に至る日本の歴史と世界の情勢についての記憶を整理し直すことができました。ただ最近物忘れが激しいのでまたいずれ新しい本を読むように開かざるをえないかもしれませんが。

 上空の大気が不安定だったせいか、一度も周辺の山々をくっきりと見ることがなく、午後2時前後には激しい驟雨が雷鳴とともに森を通り抜けました。軒の深い家なので、開き戸をしめなくとも雨が吹き込むことはなく、トタン屋根を打つ雨音と森に降り注ぐ雨の生の音をステレオのように聴くという日々が続きました。雨が去ると追いかけるように夏の日差しが戻り、濡れた緑を輝かせ、避難地から戻ってきた野鳥の声が森に響き渡ります。東京では激しい通り雨が始まる瞬間、埃臭い匂いがたつと子どものころから感じていたのですが、山の驟雨が森に近づくと濃い緑の匂いが立ち上ります。東京に残してきた娘や実家の老人たちと電話で話をすると東京は連日35℃を越す暑さが続いたようですが、山は日中の平均気温が25℃前後で、亜熱帯化した下界へ下りる気が起きませんでした。何回かは元村役場近くの図書館へ下りてPCをいじってこようと思っていましたがわずか250mほど標高を下っても「真夏」の人のいる場所へ下りて行く気が起きませんでした。

 時計をギュンギュン振ってゼンマイを巻き、日付を合わせ、山を下りて帰宅して数時間後から仕事に就きました。やっぱり逃走の手段を考えないと、といつも山での少し長い逗留のあとさきに考えます。

|

« 夏休みに入ります | トップページ | 止まった時間 »

森の生活」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 夏休みに入ります | トップページ | 止まった時間 »